2017/11/20~2017/12/5に14泊16日でフランス、ブルゴーニュ地方とアルザス地方の美しい村巡り(一人旅)をしました。
ここでは、その中で訪れたブルゴーニュ地方の美しい村「ヴェズレー」についてご紹介します。
ブルゴーニュの美しい村の巡り方
旅のルート
①ヴェズレー(Vezelay)★
②ディジョン( Dijon)★
③スミュール・アン・オーソワ(Semur-en-Auxois)
④ボーヌ(Beaune)
上記が訪れた町や村で、番号順に巡りました。★は宿泊した場所です。アルザス地方と合わせて巡りましたが、ここではブルゴーニュ地方だけを載せています。
パリから入って、列車とバスを乗り継いでヴェズレーへ。そこからブルゴーニュの旅をスタートさせました。ブルゴーニュ地方をまわった後、アルザス地方を巡り、再びパリの空港から帰国しました。
フランスの美しい村は、個人ではアクセスしにくい場所が多いですが、私は基本的には電車やバスなどの公共交通機関で巡っています。紹介するのは ほとんどが公共交通機関で行ける場所なので、参考にしていただけたらと思います。
(「フランスの美しい村」については、また改めて記事を書く予定です。)
「ヴェズレー」への行き方
私はパリからオーセールという街を経由してヴェズレーへ行きました。ヴェズレーへ向かうには「Sermizelles Veselay」という駅を目指します。
「Paris Bercy駅」からTER(列車)でオーセール「Auxerre St Gervais駅」まで1時間40分ほど。オーセールでバスに乗り換えて「Sermizelles Veselay」まで50分くらい。「Sermizelles Veselay」まで列車で行く方法もありますが、本数が少なかったためバスにしました。「Sermizelles Veselay」まで来ればヴェズレーの村はもうすぐそこ。ヴェズレー「Vezelay」までバスで15分です。
ただ、この「Sermizelles Veselay」から「Vezelay」までのバスが1日に2本しかないのです。「Sermizelles Veselay」は無人駅で、周りに何もなく、人っ子1人通らないような場所です。ヴェズレーまでは10㎞ほどですが、歩くのはちょっと難しい距離…。タクシーもないので(配車アプリが使えればもしかしたら行ける…?)バスの時間に合わせて行く必要があります。列車やバスが遅れず時間通りに着けて本当に良かったと思いました…!
ちなみに、ヴェズレーを出る時は、宿の人にタクシーを呼んでもらって「Sermizelles Veselay」まで行きました。
ちなみに、途中で乗り換えたオーセールはこんな街です。
乗り換え時間が1時間だったので、街の中までは散策できませんでしたが、ここも美しいところ。次はじっくり訪れてみたいと思いました。
フランスの最も美しい村「ヴェズレー」
サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路の起点
ワインの産地として名高いブルゴーニュ地方。その小高い丘の上にヴェズレーはあります。スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路の起点のひとつで、世界遺産に登録されています。
”フランスの最も美しい村”のひとつでもあります。(”フランスの最も美しい村”については、改めて詳しい記事を書く予定です。)
教会へと続く道が村のメインストリートになっています。古い造りの家々が寄り添うように立ち並ぶ姿は中世の雰囲気を今に伝えています。
ブルゴーニュ地方特有の渋い雰囲気が私はとても好みです。
村の中を散策♪
教会までは緩やかな上り坂の道が延びています。
途中で道が二又に分かれました。さぁ、あなたならどっちへ進む…?
ホタテ貝の看板が吊り下がっているのがわかるでしょうか。巡礼路になっている町や村ではこうしたホタテ貝のモチーフを見かけることがあります。ホタテ貝は巡礼のシンボルとなっているのです。その由来は様々な説があるようなので、ここでは割愛します。
「この道を真っ直ぐ上っていって、まず大聖堂を見に行くんだよ」
バスでこの村に到着したとき、親切なドライバーさんがそう教えてくれました(フランス語がわからないため、私の完全な推測です汗)。
教えてくれたとおり歩いていくと大聖堂が見えてきました。この大聖堂については後ほど詳しくご紹介します。
大聖堂の裏にあるテラスからブルゴーニュの豊かな平野が見渡せます。大聖堂を見た後は、ぜひぐるっと裏まで回って景色も堪能するのがオススメです。
素朴で何気ない場所も気に入ったのでご紹介。
この扉の古めかしさ…!朽ちた感じがたまりません。
こちらは蔦の這わせ方が秀逸です!葉が落ちてしまった後ですが(訪れたのは11月下旬)、紅葉した葉っぱに覆われる様子もまた綺麗だろうなぁと思います。
メインストリート沿いにオシャレなショップもありました。
訪れたのがオフシーズンだったのでお店もあまり開いておらず、村全体が静かでしたが、夏は多くの観光客で賑わうようです。
窓に映る自分とにらめっこ中のネコちゃんがいました。萌
サント・マドレーヌ・バジリカ聖堂
村のメインストリートをゆっくりと上っていき、たどり着くのがサント・マドレーヌ・バジリカ聖堂です。巡礼者はここを目指してやって来るんですね。
12世紀に建てられたロマネスク様式の大聖堂で、重厚な佇まいです。ロマネスク様式は10~12世紀にフランス南部を中心に広まった美術様式で、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路にこの様式の建造物が多いようです。外観は簡素なものが一般的で、重い石造りの天井を支えるために壁が厚く、窓が小さいのが特徴です。
ここ、サント・マドレーヌ・バジリカ聖堂は19世紀に修復されています。
内部は白が基調となっており、光が差し込むとそれはそれは美しい空間でした。
柱は2色の石が組み合わされています。
夏至の日の正午になると、聖堂の入り口から祭壇のある内陣まで光の道が現れるそうです。
その時期にぜひとも訪れてみたいなぁ。
見学は無料で、自由に入って見ることができます。
ひとりでこの静かな空間に佇んだとき…家から遠く離れたこの場所にたどり着くことができた道のりを思いました…。
入口を入るとすぐ迎えてくれるのがこのタンパンで、ロマネスク彫刻の傑作といわれています。(一部工事用のテープが張られていました汗)
タンパンとは、教会の入口上部にある半円形の部分で、聖書の場面や聖人が細かく彫られています。文字が読めない人のために「見る聖書」の役割を果たしていたそうです。
ヴェズレーの空
私がヴェズレーを訪れて感じたのが、空が美しい場所だなぁということ。たった2日間過ごしただけで様々な空の表情を見られました。
周りに遮るものが少ないからでしょうか…空がとても広く感じられました。
日の出や夕陽を見るのにオススメなのが教会裏のテラスです。地平線の向こうから日が昇るのを眺めました。
夕暮れ空にアイアンのハリネズミの看板が印象的でした。
夕陽に染まる村。哀愁漂います…。
教会裏のテラスには何度も行きました。時間によって変わっていく空が本当に美しい。
ヴェズレーでの宿泊
小さな村なので1時間ほどあれば十分に楽しめますが、宿泊もできます。
宿は村の中心部や周辺にいくつか点在しています。
私が泊まったホテルがこちら。
「Le Compostelle」
バス停のすぐ近く、旧市街の入口にあり便利なロケーションでした。
残念ながら写真を撮っていませんでしたが、小ぢんまりとした可愛らしい建物でした。
スタッフの方が親切だったのを覚えています。
オフシーズンでお店があまり開いておらず、夕飯を食べるところがなくて困っていたとき、「夕食は用意がない」と1度は言われたものの、「簡単なスープでも良かったら」とインスタントのスープとパン、ハムやチーズなど、あるものを出してくれました。
ダブルルーム1泊あたり(定員2名)¥7,200。
まとめ
・サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路の起点のひとつ。
・世界遺産のサント・マドレーヌ・バジリカ聖堂は必見。
小さな村なので、所要時間は、街歩きだけなら1時間、食事もするなら2時間くらいが目安かなと思います。
これを見て気になった人は、ぜひこの記事を参考に行ってみてください♪
\ わたしのバイブル /
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