フランス南部、オクシタニー地域圏にとても絵になる魅力的な景観をもつ村があります。
お城がそのシンボルとなっている村ナジャック。
村の中を歩いていると、道の先にお城が見える場所があるのですが、それがとても絵になり、誰もが写真を撮りたくなる とっておきのビュースポットです!
あまり知られていないエリアだと思いますが、ナジャックは「フランスの最も美しい村」にも登録されています。
大都市トゥールーズからアクセスしやすい場所にあるので、ぜひともオススメしたい美しい村です!
フランスの最も美しい村 ナジャック
フランス南部 オクシタニー地域圏の美しい村
ナジャック(Najac)があるのは、フランスの1番南にあたるオクシタニー地域圏。
「フランスの最も美しい村」が多く点在するエリアです。
行きたい場所がたくさんあって、旅程を組む際 行き先を絞るのが大変でした。
空港を持つ大都市トゥールーズがこの地域を巡る玄関口となります。
そのトゥールーズから電車で1本で行けるアクセスの良さもこの村の魅力です!
フランスの最も美しい村はアクセスが不便な場所が多く、なかなか万人にはオススメしにくいのですが、ここはアクセス的にもオススメできます。
誰もが立ち止まって写真を撮る 1番のビュースポット
ナジャックの村は、入口からお城まで続くメインストリートの両側にお店や家々が立ち並ぶ、縦に長い形をしています。
なんとなくお寺の参道のような感じでしょうか。
お城を目指して歩きながら、街歩きを楽しめちゃいます♪
しばらく歩いて行くと、この村1番のビュースポットが現れます。
傾斜のある坂道の先に見えるナジャック城…!
これは絵になると思いませんか?
道ゆく観光客の誰もがスマホを取り出してここで写真を撮っていました。
ここからの景色は夕暮れが特に素晴らしかったです。
方角的にお城の向こうに日が沈んでいくのでとてもドラマチックです。
夕暮れの空とお城の景色は絵にならないはずがありません。
1つ注意しておきたい点は、お城の向こうに太陽が隠れるのが日没の時間よりも早いこと。
私は日没の時間をチェックしていて、それに間に合うようにこの場所に向かったのですが、すでに太陽はお城の後ろに隠れてしまっていました。
それを教訓に次の日にはもう少し早めに行ってスタンバイ。
雲が多くてはっきりと夕日は収められませんでしたが、変わっていく空の色が綺麗でした。
私が訪れた10月末で、日没の35分前頃が1番きれいだったように感じました。
そして暗くなるとお城がライトアップされます。
18時半過ぎに点灯しました。
夜の空に浮かび上がるお城はこれまた美しかったです。
早朝には霧の中から顔を出すお城。
時間帯によって様々な表情を楽しませてもらいました。
いつ撮っても本当に絵になる、この村を代表する景色だと思います。
ナジャック城からの眺め
この村のシンボルになっているナジャック城。
とても古く歴史のあるお城です。
城塞は2回に分けて建設されたそうです。
まず最初は1100年に村を守るために四角い塔が作られ、次に1250年代~1260年代にかけて高さ40mの主塔が作られました。
当時としては最新の軍事建築技術が使われているとか。
有料ですがナジャック城は内部の見学が可能です。
入場料は€6.5。
安くはないけど、せっかく行ったならお城からの景色も見ておきたいところ。
お城の塔に上って村や周りの景色を眺めることができます。
また、営業時間は、10:30~13:00と15:00~17:30です。
間にお昼休憩があるので注意してください。
私は知らずに最初14時に行ってしまい、ちょうど閉まっている時間でした…。
受付のお兄さんに「どこから来たの?」と聞かれ「日本」と答えると、日本語のガイドパンフレットを貸してくれました。
お城に入ると内部はこんな感じ。
中心は何もなく中庭のよう。壁にはいくつも窓や扉があり、防御のための様々な工夫があったようです。
いくつかは小部屋に繋がっていました。牢獄だったり貯蔵庫として使われていた場所もあるみたい。
私は景色を見るために、主塔の階段を上っていきました。
119段の細い螺旋階段。上るにつれてどんどん狭くなっていました。これも防御力なのかな。
塔の上から眺めると、縦に伸びる村の形状がよくわかります。
グレーの瓦屋根の統一感が素敵です。
周りは山々と川に囲まれた景色。
方角的にここから日の出を眺めたら素晴らしいだろうと思いましたが、残念ながら朝は入れないんですよね。
団体客向けなのかガイドツアーもやっていました。
ナジャックは実は雲海スポット…?!
朝7時過ぎに外に出てみると、村は霧に包まれていました。
ナジャックの前に行ったサン・シル・ラポピーで雲海を見たときと同じ状況…!
今、村の外側からこの村を見れば、雲海に浮かぶお城の姿が見られるのでは、、?!!
と思ったけど、良い場所が見つけられず。。
でも、霧の朝は幻想的で、霧に包まれた村の中を散策するのもまた良かったです。
霧の中で可愛いネコさんに出会いました。
「美しい村はネコが多い」というのは私の持論ですが、ここナジャックもまたたくさんのネコに出会えた「ネコの村」でした。
ちょっと脱線しましたが、
太陽が顔を出して朝霧が引いていく様子もまた神秘的でした。
あとでふらっと入った写真店で、雲海に浮かぶお城の風景を収めた写真が何枚か展示されているのを見ました。
やっぱり、雲海スポットだったんだ!
せっかく良いタイミングに恵まれたかもしれないのに、カメラに収めることができなかったのはちょっと悔しい。。
あとから行った展望台からこの村の遠景を眺めることができたので、そこからだったら雲海に浮かぶお城が見られるかもしれません。
その場所を次にご紹介します。
ナジャックの遠景を眺められる展望台
村の遠景が見たくて、少し離れた場所にある展望台に行ってみました。
Googleマップによると村から徒歩40分くらいですが、実際に歩いてみるとマップに表示されている道が見つけられず、遠回りすることに。
迷いながら1時間近くかかって到着しました。
小高い丘の上に建つナジャック城と周りに連なる街並みが見えます。
ちょっと離れているので望遠レンズがあったほうが良いと思いました。
私のレンズではちょっと足りませんでした。
帰りは「村まで35分」という看板を見つけて、「ラッキー!近道!」と思い、そっちへ行ってみることに。
すると、どんどん山の中へ入っていき、だんだん険しく石だらけになっていく道…!
途中、ガチで滑って転びお尻を打ちました。。
人っ子一人通らないし、だんだん心細くなり、この道を選んだことを後悔しました。
結局行きよりも時間がかかって、命からがらという気分で麓に到着。
「急がば回れ」を身をもって体感したのでした。
けっこうな山道だったので軽装ではオススメしません。(時期も良くなかったかも。数日雨も降っていなかったけど、朝霧のせいか地面は湿っていて滑りやすくなっていました。)
少し遠回りでもマップに載っている広めの道を行くことを推奨します。
朝、霧がかかっているときにこの展望台から村のほうを眺めたら、雲海に浮かぶお城が見られたかも!
ただ、村に滞在していて徒歩で展望台まで行くとなると、朝早くここまで行くのはちょっと難しいかも、とも思いました。
オススメのレストラン
ナジャックには何軒かレストランがあります。
私がオススメしたいのは宿泊したホテルのレストラン「l’Oustal del Barry」。
ほぼオフシーズンだったためか村に泊まれる宿がここしかなく、ちょっと予算オーバーだったけど仕方なく決めた場所でした。
でもさすが3つ星ホテル。部屋は申し分なく整っていて快適だし、お城が見えるバルコニーからの眺めに感激し、この眺めならと納得。
このホテルが食にこだわっているようだったので、せっかくだからディナーはホテルのレストランに行ってみることにしました。
値段も周りのレストランと比べて全然高くなかったので。
それが大正解!ここの料理が本当に素晴らしかったです!
私は魚料理のスズキを選びました(€17.4)。
宿泊客だからか小さな前菜もサービスで付けてくれました。
メイン料理には付け合わせが何が良いかと聞いてくれて、野菜を選ぶと、トマト、にんじん、芽キャベツ、たけのこなど色々入っていて贅沢。
スズキもボリューミーでソースがまた絶品。
しっかりお腹いっぱいになりました。
心も満たされたー!
このホテルに2泊したのですが、1日目のディナーがとても良かったので、2日目の夜もここにしました笑
2日目は野菜のラザニアを注文しました(€14.9)。
野菜がたっぷり入っていて全然重たくなく、ラザニアの常識が覆りました!
すごく上品なお味でとろけた。。
旅行に行って外食が続くと胃もたれしがちなのだけど、ここのお料理だったら毎日でも食べられる!と思いました。
楽しむためのポイントは、値段を円に換算しないこと。
円安すぎて換算するとどうしても割高に感じてしまうけど、ここがフランスだということを考えれば、このクオリティーならこのお値段はとってもリーズナブルだと思います!
他のお店と比べても安いと感じました。
ホテルの雰囲気も素敵、バルコニーからの景色も最高、全てが満足のホテルだったけど、1番気に入ったのは食事かも。
宿泊はしなくても、レストランだけでもここはぜひオススメしたいです!
そしてもう1つ!
レストランじゃないけど、ここのブックカフェも良かったのでオススメです。
写真を撮らなかったのでお見せできないのが残念ですが、、気になる方はGoogleマップの写真を参照してみてください。
温かみのあるとても居心地の良い空間に、笑顔が素敵なお姉さんが働くお店。
こだわりが感じられるコーヒーがとても美味しかった!
スコーンやクッキーなどのお菓子も美味しそうでしたし、スープなどのほんのちょっとした軽食もあります。
私は、置いてあったフランスの四季の風景を集めた写真集に見入りながらコーヒーを楽しみました。
ナジャックへの行き方
フランスの最も美しい村はアクセスが不便な場所が多いですが、ナジャックはトゥールーズから電車で1本で行くことができます。
このアクセスの良さも推せるポイント!
トゥールーズは空港のある大都市で、このオクシタニー地域圏を巡る際の玄関口。
日本からの直行便はないですが、パリなどで乗り継いでトゥールーズまで飛行機で行ってしまうのが1番簡単だと思います。
私もトゥールーズの空港からこの旅をスタートしました。
トゥールーズからナジャックまでは電車(TER)で1時間半ほど。
乗り換える必要もないので難しくありません。
1つ注意しておきたいのが、ナジャック駅は工事中?か何かで閉まっていて、駅でチケットを買うことができませんでした。(2024年10月現在)
SNCF(フランス国鉄)のウェブサイトやアプリであらかじめオンラインチケットを購入しておくとスムーズです。
ナジャック駅から村までは少し離れていて20分ほど歩きます。
この道がまたちょっと山の中を通る道で…
前述した展望台へ続く山道ほどではなかったですが、舗装された道路ではないので少しご注意ください。
ラッキーなことに、行きは駅に家族を送りに来たと思われるマダムがたまたま声を掛けてくれて、村まで車で送ってもらいました!
本当に感謝!!!Merci beaucoup!
なのでこんな道になっているとは知らず、帰りに初めて通ったときは、前日展望台から帰る山道で滑ったことを思い出してちょっと足がすくみました。。
ちょっと早めに駅に向かっておいて良かったです。
まとめ
フランス南部、オクシタニー地域圏にある「フランスの最も美しい村」の1つナジャック。
この村のシンボルとなっているお城が聳える景色はとても魅力的。
「フランスの最も美しい村」としては比較的アクセスが簡単なのもオススメできるポイントです。
小さな美しい村が点在する地域なので、トゥールーズをスタート地点に美しい村巡りをしてみてはいかがでしょうか。
オクシタニー地域圏の美しい村
【フランスの最も美しい村】サン・シル・ラポピー Saint-Cirq-Lapopie まるでおとぎ話の世界観
\ わたしのバイブル /
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